(※15日と26日の挨拶ですが、話の中で一部共通しないところがあります。)
皆さん、おはようございます。羽生高校の学校説明会においでいただき、ありがとうございます。今日は、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加する中で皆さんの健康を守るため、このように別室からリモートで御挨拶をいたします。御協力に、感謝申し上げます。
公立高校への出願を来月に控え、皆さんも本格的に志望校を固めている時期だと思います。そのように大切な時ですから、ここに来るときに、緊張してドキドキしていた人も多いのではないでしょうか。自分で精一杯の勇気を出して、ここに来ている人も多いのではないでしょうか。私は、その一歩を踏み出した皆さんは素晴らしいと思います。その頑張りは、自分の未来を開くために必要なものです。
本校に在籍している先輩方の多くは、不登校を経験しています。また、ほかの高校に一度進学したけれども、思うように続けることができなくて、何らかの理由でやり直すために、本校で頑張っている人も多くいます。私たち教職員は、そういう「頑張る人」を心から応援します。
今日来てくれた皆さんの中には、いないと思いますが、「服装頭髪などで細かい校則がないから楽そうだ」とか、「わがまま勝手なことができそうだ」などと思って受検しようと考えている人がいたら、大きな間違いです。本校は、細かい校則がない代わりに「本当に大切なこと」がきちんとできない人には厳しい場所です。授業がいのちです。高校生活を真面目にやり直そうとしている仲間の邪魔をすることも、許されません。確かに、入学をすることだけなら、それほど難しくない学校です。しかし、きちんと授業に取り組めない人には、続けていくのが難しい学校です。
また、外国から来た人も多く学んでいます。今年の夜間部の生徒会長は、外国籍の生徒でした。素晴らしい活躍をしてくれました。本校には、日本語が得意でない人に対しても、手厚いサポートのシステムがあります。しっかり頑張る人を、先生方が応援します。しかし、日本語が得意でないから、授業や課題をちゃんとやらなくても、成績におまけをしてくれるということは、ありません。
羽生高校の「学び直しをしたい」という皆さんをサポートするシステムや、困ったとき、苦しいときに相談できるシステムは、一般的な高校よりもはるかに充実しています。しかし、あくまでも高等学校ですから、ひとりひとりへの個別の特別な支援は原則としてありません。高校生として学んでもらいます。
さて、高校選びのポイントは、施設、設備、教育システム、学校の雰囲気、先輩の様子など、色々あると思いますが、大事なのは、最後の最後に皆さんが皆さん自身の意思で受検する学校を決めることです。自分にとって良い学校かどうかを見定めて入試に挑戦してほしいと思っています。
決断をほかの人に任せると、何か嫌なことや上手くいかないことがあったとき、誰かのせいにして逃げてしまいたくなります。自分で決めたという覚悟は、皆さんを成長させてくれます。そして、苦しいときに自分を支える力の一つになってくれます。
今日は、是非、自分の目で羽生高校をじっくり見て、説明を聴いて、雰囲気を肌で感じてください。そして、皆さん一人ひとりが、より良い高校選びをしていくことができるよう、私は祈っています。
さて、新型コロナウイルスのために多くの行事が思うように開催されない中、本校の生徒たちは、文化祭や、体育祭、球技大会などに、限られた条件の中で精一杯取り組んで、素晴らしい盛り上がりを作ってくれました。その行事の中心となって活躍してくれたのは、生徒会役員の皆さんです。頑張っている先輩たちに親切にしてもらった後輩たちが、自分もそんな先輩になりたいと思って、自分を成長させていく、そんな姿が、本校にはあります。皆さんも、そんな先輩たちの後に続いてもらえればいいなあと、私は考えています。
本校の三つの校訓は「友愛・自立・飛翔」です。皆さんが正門を入ってすぐに、体育館の壁に書いてあったと思います。この校訓にあるように、本校には、生徒の皆さんに成長してもらい、世の中に飛び立ってもらう、「飛翔」のための学びがあります。そして、学習においても、生活においても、自分の希望と意思で選べる多くの「自由」があります。自由と表裏一体の「責任」の大切さを学ぶ機会もあります。選択と決断の積み重ねが、主体的に学ぶ力を育てます。そのようにして、校訓にある「自立」の力を身につけてもらいます。また、そんな学校生活の中で、お互いを認め合い助け合うことのできる力を養う「友愛」も大切な校訓です。
羽生高校にある、皆さんを支える様々なシステムについて、これから説明があります。よく聞いていただき、有意義な時間にしてもらうことを願いつつ、私からの御挨拶といたします。